ご父母様と新入生への挨拶
石川 玉実
毎回、中国で選抜試験(筆記と面接)の際、ご父母様の「自分の子どもに出世してほしい」という切実な気持ちに深く感動してしいます。また、ご父母様の優しく、期待感と共に不安一杯の眼差し、また、試験時の学生たちの緊張感、真面目で、自信に満ち将来に期待する目の輝きは忘れません。その時自分が背負った責任の重みを感じました。私も子供の母親として、我が子を海外へ留学させた経験があるため、ご父母様の気持ちは十分理解するところです。
学生に関する仕事に長年携わっている私は、学生に対してはいつも厳しく、白黒をはっきりする態度を取ってきました。頑張っている学生には褒めたり奨励したりし、頑張らない学生には正すよう厳しく責めたり、時には我慢強く回数を重ねて話したりして納得できるまで粘り強く学生と接してきました。今まで一人の学生も途中で投げ出したことはありません。ご父母の皆様が安心され、学生から尊敬、信頼、愛されるためには、まず、強い信念と責任感の上に、更に愛情を持たなければならないと思っています。そして、すべての学生に対して、温かい気持ちを持ち、物事には公平性を持さなければなりません。長年の経験から言えば、学生のためなら、いくら厳しくしても、学生たちはそれを受け入れ、理解してくれるからです。長年の間、多くの学生を世に送り出しました。卒業生が学校を訪れたり、電話が来たりした時には、私は嬉しくてたまりません。特に、かつて悪戯をしたり、怒らせたりしていた卒業生が訪ねてきたり電話が来たりすると、なおさらその感動が隠せません。また、卒業生から嬉しいニュースを聞くと一緒にその喜びを分かち合い、悩みの相談があったらその相談に乗ったりしていましたが、私自身も同じ気持ちになってしまいます。先生と学生間のその貴い愛情はいかなる言葉でも表現できないと思います。
中国には「厳しい師匠のもとから優れた弟子が出る」という諺があります。本校の教職員一同は学生第一の趣旨を掲げ、学生管理を厳しくする一方、全力を挙げて日本語教育、進学指導を行うと同時に、日本の文化、礼儀作法などの教育も行っています。選抜試験の際、いつもご父母様から「学生のことを真摯に考え、厳しく管理する学校が望ましい」と言われたのが印象的でした。尊敬するご父母の皆様、私たちはご父母様からのご信頼とご支持に対し、その期待に背かないよう頑張りたいと思います。
学生の皆さん、ご父母様及びご親戚・ご友人からの大きな期待を忘れず、更に日本留学の目的と目標をいつも心に込め、不断の努力こそ成功につながることを忘れないでください。「志があればことをなす」「その時が過ぎれば機会は再び訪れてこない」ということを確信し、美しい将来のために一生懸命に頑張りましょう。
最後にはなりますが、ご父母様のご健勝とご清祥及び学生の皆さんが順風満帆、夢が実現できることを衷心よりお祈り申し上げます。
![]() |